ダイアモンド企業と呼ばれるための指標⑨ 資産回転速度力を見る「総資産回転率」の目安とは?
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総資産回転率とは?
企業活動に投下され運用された資本は売上高によって回収されることになりますので、「総資産回転率」は、この回収度合、あるいは資本の利用度合から資本効率を見るものです。
少ない資本で多額の売上高が生じればとても効率が良いわけですから、不良な資産の計上や過大な在庫投資あるいは本業以外への投資などは避けるべきです。図体だけ大きくしても、経営効率はわるくなるばかりです。
また資本運用のうち、売上債権、たな卸資産、有形固定資産などの回転率は常に注意が必要です。
総資産回転率の計算式と目安
総資産回転率=売上高/総資産
目安としては、製造業1.2回以上、小売・卸売業1.8回以上、建設業1.2回以上
となります。
目標値としては1.5回以上です。業種・業態及び企業によって資産規模は全く異なります。例えば会計事務所やコンサルタント業など専門サービス業は少ない資産で事業が出来るので、高い数値になります。業種・業態に適した効率を考えなければなりません。
総資産回転率を改善するには?
総資産回転率を上げるためには、売上高を伸ばす工夫は当然ですが、本業に重点投資し、スリムな資産による効率運用を図ることも大切です。
総資産回転率は、現金預金回転率(現金預金も一つの運用を考えて)を除き、売上債権回転率+たな卸資産回転率+その他の流動資産回転率+固定資産回転率などの分解できます。
これらの分母である各資産を圧縮すれば回転率は高まるわけです。
しかし総資産規模が小さくても済む業種の企業は、好調時には非常に高い総資産回転率となり効率は良いのですが、いったん不況になると資金力や資産ストックが小さいため抵抗力がなく、とても不安定な企業体質です。
企業に見合った体力をつけていかなければなりません。
具体的改善策
1、本業以外の資産や無駄な資産は持たない
2、不良資産は早く処分する
3、仮払金は早く精算する
4、事業資産への投資効率を重視する
5、売上債権の早期回収は図る
6、在庫の滞留を防ぎ、適正在庫を保持する
7、有形固定資産の稼働率を上げる
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