ダイアモンド企業と呼ばれるための指標⑤ 売掛金の保有期間や回収速度を見る「売上債権回転期間」の目安とは?
「売上債権回転期間」は、売上債権を平均月商の何か月分持っているか(または滞っているか)を表します。
この期間を長いとそれだけ運転資金が必要となり、資金繰りに影響を及ぼします。
通常売上高が増えると売掛金などの売上債権も増えますが、売上債権回転期間が増えるのはダメです。
Contents
なぜ売上債権が増えるのか?
売上債権の額が増える主な理由は
1,企業規模の拡大に伴う売上増加
2,季節的変動によるもの
3,客先の事情などによる回収期間の延長
4,不良債権の発生
上記1・2は正常な理由ですが、3・4はイレギュラーです。
また1の場合は売上高が増加すると同時に、通常これに伴い売上債権も増加しますから運転資金が増え、資金繰りが厳しくなります。
売上高(収益)と資金は短期的には相反することになりますので、ここが経営者の悩みどころです。
売上債権回転期間の計算方法
計算式は
売上債権回転期間=売上債権/平均月商(年間売上高÷12)
目安としては、製造業や卸売業で2~3か月、小売業では1か月以下、建設業で1.5~2.5か月です。
絶対的な水準はありませんが、運転資金を考えた時には2か月以下に抑えたいところです。可能な限り売上を伸ばしつつ、売上債権の早期回収を図る努力が必要です。
売上債権の回収を早めるには?
売上債権の回収を早める手段ですが
1,継続的取引の契約書をきちんと作る
2,取引先の信用調査を行う
3,遅延が発生したら放置せず、督促や保証、担保などの手段を講じる
4,回収不能が明確になったら、税法や会計ルールに従って早期に処理する
などが考えられます。
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